私の夫の弟家族が、岡山に住んでいる。
先日、伊勢から夜に出発し、4時間ほどで岡山へ。思ったより近い!!!!!
(運転主に感謝でございます。)
岡山のアウトレットや、カラオケ、倉敷など回らせていただき、
ホームパーティもして、新築のすばらしい空間で寝転がらせていただいて、
至福の時間を過ごした。
最大のうれしかったことは、直島へいけたこと。
去年から、いろんな方向から、「直島いいよ〜」「あれ?まだ行ってないの?行くべきやよ」
「アートの原点やと思うから、クリエイターとしてやっていくなら、行くべき」とか。
ご縁のある方が、直島に縁があったり。
行く前から、
直島に行くと、私の人生のヒントになるような、もしかしたら、答えがあるような、
そんな気がしながら、行った。
フェリーを降りて、直島に着いたとたん
ものすごーい、気持ちがよくて。
暑いんですよ、夏ですから。でも、そういうのではなくて、あ、ここは私の居場所の一つだなと思った。
じわ〜〜〜〜〜と、こみ上げる嬉しさが、ニュージーランドへ行ったときのうれしさとリンクして。
住めるもんなら、住んでみたい。多少の根性は要るだろうけど、やってみようじゃないかと思わせる、ふつふつとした
喜びが、わきあがった。
レンタル自転車を手配していただいて、
野山をものすごい勢いで義弟と、夫と、娘と自転車をこいだ。
それがもう、ものすごい楽しかった。
終始、笑いっぱなし。
心が笑ってるのを、感じた。
山、好き。
義弟とは、住んでいるところは岡山と伊勢。こんなに離れてて、そんなに話す機会がもてず。
夫とは、毎日話をしているけれども、なんせ19歳から一緒に居てるだけに、老夫婦のような関係(笑)
直島の時間は、そんな関係を全部受け入れたうえで、全員が、子供になってはしゃぐような、純粋な時間だった。
あこがれの、安藤忠雄さんの建築を拝見させていただき、草間さんのオブジェで写真をとり、クロードモネ・ジェームズタレル・ウォルターデマリアの作品がある地中美術館へ行き、家プロジェクトを周り、リーウーファン美術館を周り、
もーどれもこれも、感動。
いきついたところは、
洗練されたシンプルさ。
Simple is bestの根源を見た。
私は、この数年前から、シンプルに生きることを、望んでいる。
それが、やっぱりそうか。と、アートが教えてくれた。
たとえば、
草間さんの代表作は、水玉の集大成。
それは、形は誰もが見ている「○」
でも、それが、こんなに力があって、こんなにエロティックで、毒々しいのに、子供から、お年寄りまでズキュンとさせる魅力がある。
今、私は37歳で、この作品を見て、こう思うけれども。
50代、60代、70代、
見て感じることは、違っていくと思う。
直島アートは、そこが狙いなのでは。と思った。
アートは変わらない。見る人にそこはゆだねられている。
そういうのも、全部計算されていて、
本当に、完璧だと圧巻した。
リピートの秘訣なのだと思った。
リーウーファン美術館へ立ち寄った際に、ふと目にした本があって、何気に買った。
シンプルでとてもすばらしいアートなのはわかるのだけれども、もっと知った上でもう一度見たいと思ったから。
家に帰って、その本をひらけてみた。
福武書店の社長だった人の息子さんが手がけた直島プロジェクト。
こんな思いが詰め込まれている。
「人間は誰もが、幸せになりたいと考えていますが、都会に住む人々は、物や情報や娯楽はあふれるふどあるにもかかわらず、なぜ孤独で、幸せな気持ちになれなのか。瀬戸内海の風景に触れ、その思いが日ごとに強くなりました。その答えとして、私には一つ思い当たることがあります。それは、「いい地域に居ないから」ではないかということです。いいコミュニティに居なければ、なかなか幸せになれないのではないでしょうか。では、いいコミュニティとは、いったいどのようなものか。
私は「お年寄りが、笑顔で居られる地域である」と考えています。お年寄りは人生の達人です。そういった方々は、少々のお金や物では喜びません。我々は、私たちの将来の姿であるお年寄りの笑顔を取り戻せねばなりません。お年寄りが多く暮らす瀬戸内海の島々で、現代美術を使い、そうした地域を作っているのです。」
私は二人の娘を育てているけど、娘以外の他の子に、あまり好かれない。
人の赤ちゃんをだっこしても、たいがい泣かれて、嫌な思いをさせるのなら、抱かないほうがいい。
子供が嫌いなわけではない。
子供たちに、
好かれたいな〜と思ったときもあって、子供たちとどうやって接していいのかわかないときもあった。
そんな自分も、自分。娘が私を好きでいてくれるのなら、まあそれでええかと思った。
月日が流れ、
嫁いで、3人の身内を見送った。3人とも、90歳を超えるお年寄り。
そこで、知った。 私はどうやら、お年寄りにウケがいいようだ。
以前、「おくりびと」「葬儀屋」「尼さん」があなたにピッタリの職業と言われたことがあった。
お年寄りに、リンクするこの直島。
毎年行きたいくらい。
こんなにすばらしい島をてがけてくださった、福武さん。
アーティストの皆さま、
そこに住む島々の皆さま。
訪れる方々、
そこに連れていってくれた私の家族、身内。
すべてに感謝だなと思った。